あをぎりの小さなおはなし

つれづれなるままにその日暮らし…

1.わんこやにゃんこの話

【わんこばなし】鈴の音(すずのね)

チリンチリン… 僕はハッとなって立ち止まると振り返った どうしたの? 夕暮れ時の駅からの帰り道、一緒にいた彼女は僕に聞く 視線の先には通りかかった一匹の猫がいてこちらをみていた あ、ほら猫がいたからちょっとね… 僕は咄嗟にごまかす ケイタはもういな…

【きつねばなし】今年の春も

これは、俺がキツネのコンと出会った、日本の割と北のほうのお話。 俺は、愛車のバイクにまたがり、隣町にある会社から仕事を終えての帰宅途中だった。 会社は一つ山向こうにあり、通勤には一日に車が十台も走らないような、山道を利用している。 舗装された…

【ねこばなし】ねこにっき

私は雌猫である。名前はまだないの。 というか元からないの。 人間が言うにはノラって名前らしいのだけど、そんな事は割とどうでもいい。 だって猫だから。 (=^. .^=) 小さな頃の事は、よく覚えていない。 私が私だなって思ったのは、丸いものがいっぱいある…

【ねこばなし】にずのこと

冷たい秋雨の降りしきる早朝、僕はにずとであった。 微かな泣き声は自分を呼んでいた。 道の真ん中で、雨に濡れそぼったまま。 僕は傍まで行くと、まったく動かないにずを両手で包むように抱き上げた。 小さなりんご一個分にも満たない命の重さを感じた時、…

【わんこばなし】マリちゃんの一番大好きな場所

マリちゃんは、私たちがよく行くドッグランで見かけるコーギー犬です。 我が家のトイプードル愛犬チャムとも仲良しで、尻尾がないかわりにお尻がふりふりする、とてもかわいい女の子。 飼い主である葉山さんは、五十代後半くらいの元気なおば様で、週末のド…

【ねこばなし】すみれの咲く頃に

また今年も春がやって来る頃になりました。 私の実家は「村」が地名に着くような場所で、実家一軒屋の裏手は山、目の前にはおじいちゃんが作った畑があるような場所です。 実家の裏手は土手になっていて、春になると毎年、すみれの花が咲きほこります。 私が…

【その他】あをぎりが友達のわんこを躾けた?はなし

こんにちは、(´・ω・`)あをぎりです。 ノートからテキスト起こしてて、ちょいと自分の昔話も思い出しました。 最近のわんこは割りと優遇されてたりはするなぁ、と思った時、自分にもちょっとしたエピソードあったなと… あと、今日予定だった「にゃんこ話」…

【わんこばなし】タロウのこと

私が物心ついた時、犬のタロウは既に我が家の一員でした。 電気工事を仕事にしていた父が、工事現場にたった一匹でウロついていた仔犬を保護して帰ったのが始まりです。 本当は人に譲るつもりだったのが、結局情がうつってしまい、番犬として飼うことになっ…

【ねこばなし】猫を拾った。名前はまだない。

今日、私は猫を拾った。名前はまだない。 冬の雨が降る寒い夜、会社帰りの道を車で走っていたら、道の真ん中に黒い猫がいた。 スピードを出していなかったし、轢いてしまうような事もなかったが、手前で車を止め、降りてみるとまったく逃げようとする気配が…

【ねこばなし】トラさんの思い出

わたしが始めてトラさんに出逢ったのは、中学校にあがってからのことでした。中学への通学路にある民家のブロック塀の上に、とても大きな茶色のトラ柄の猫が必ず決まった場所に座っているのです。これが、いつもの登下校の風景になった頃、いつしかわたしの…

【わんこばなし】おじいちゃんとヨーコと私(おまけでとしぞう):その後

【はじめから読む:その1】 【その2】 【その3】 【その4】 とある初夏の日曜日のことです。 廊下を通りがかった時に居間を見ると、母がノートパソコン見ながら泣いていました。 母の泣く姿なんて、私の結婚式以外で見た事がなかったので、その場で固まる…

【わんこばなし】おじいちゃんとヨーコと私(おまけでとしぞう):その4

【はじめから読む:その1】 【その2】 【その3】 総司おじいちゃんとヨーコ。 二人に出逢ってから翌年、私は無事に大学三年生になることが出来ました。 新入生の歓迎学際も終わって、学校内も落ち着きを取り戻し、お昼休みにランチをとりながら、少し早い…

【わんこばなし】おじいちゃんとヨーコと私(おまけでとしぞう):その3

【はじめから読む:その1】 【その2】 「おはようございまーす」 玄関のカギを開け、ガラガラと引き戸を開けての第一声で、私のアルバイトは始まります。 総司おじいちゃんの家は、昔ながらの平屋建てで、玄関を入ると長い廊下が目の前にあります。 廊下の…

【わんこばなし】おじいちゃんとヨーコと私(おまけでとしぞう):その2

【はじめから】おじいちゃんとヨーコと私(おまけでとしぞう):その1 面接から2日後の土曜日、私は自宅アパートの近所にある、一軒屋のお宅を訪ねました。 私がアパートを借りていた地区は、駅からは遠いものの、学生用のアパートやマンション、コンビニ…

【わんこばなし】おじいちゃんとヨーコと私(おまけでとしぞう):その1

私が、総司おじいちゃんと犬のヨーコ、そしてとしぞうに会ったことをお話したいと思います。 前置きが少し長くなってしまいますが、そこはご了承ください。 当時私は、ある地方の大学で女子大生をしていました。 一人暮らしを始めて大学生活にも慣れ、毎日が…

【ねこばなし】美佳とさくら

ある春の昼さがり、私は高校からの親友である美佳のマンションを訪ねました。 一緒に合格した大学を卒業後してからは、お互いに仕事もあり、時々電話と食事をするくらいでしたが、この秋に結婚が決まったとのこと。 何度も、おめでとう!を言ったあと、美佳…

【ねこばなし】むーのこと

12月も半ばを過ぎるとすっかり冬の様相を呈し、夕暮れを過ぎても街中はあわただしく年末年始の特需にむけ寒さに逆行するかの様な活気があり、駅から続く商店街ではこの時間帯でも特売セールの看板を掲げまだまだ忙しくお客を捌いている。仕事を早く切り上げ…

【わんこばなし】仔犬を拾った?名前はまだない。

今朝、仔犬を拾った?名前はまだない。 土曜日の朝早く、俺はなぜか聞こえてきた犬の鳴き声で目が覚めた。 声のするほうへと、玄関を開けてみると、玄関前の洗濯機の横で、ダンボール箱に入った仔犬を見つけた。 ダンボールには『SAVE ME』の文字。 ご…

【わんこばなし】コロとの思い出

私が初めてコロと会ったのは小学校2年生の初夏の頃でした。 母がママさんバレーのお友達からもらったという、仔犬は黒い柴犬で、小さなダンボールから出した顔は、覗きこんでいる父と母と私を、少し不安そうな顔で見ていました。 「今日から、佳澄がこの子…

【わんこばなし】ほらふき犬ライア

その子犬はいつも 暗闇のなかにいました高い高いビルが たくさん たくさんたちならびそこには まるで光がとどかないのです子犬は その暗闇のなかを おなかをすかせて とぼとぼ歩いていました レストランのごみばこからみつけた エビフライも 年上の大きな黒…

【ねこばなし】ハナのこと

ハナをもらってきたのは父でした。私が中学生二年生の時、会社の人から無理やり押し付けられたというその仔猫は、真っ白な体をしていて、鼻のまわりだけほんのり茶色をしたとてもかわいらしい女の子でした。 実家に帰ると今でも父とハナのことははっきりと思…


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