グレージパング(´・ω・`)日本のコンクリ事情
こんにちは(´・ω・`)ノ説明好き年寄りのあをぎりです。
「元」コンクリート技師資格もてぃとしてキニナッタ所を解説してしまいます。決してMS家工務店様を否定をするものではありません事をご了承下さい。
ちょっとした知識として、お心に留めておいていただければ幸いでございます。
また、画像で転送しようかと思ったのですが、はてな制約の機能制約やらがあってやたら面倒な事が判明しました。orz;(超古い記事として公開の形にしました)
>id:mashley_slt 様。
削除依頼があればすぐさま削除致しますのでどうぞご容赦下さい。
興味ないとこはナナメかすっとばでどーぞ♪
コンクリートって?
コンクリートは、正式名として「生コンクリート」といいます。よく道端で、ミキサー車が、うんごろうんごろ走って工事現場に届けていますね。あの段階では、「半製品」です。固まって始めて「製品」になるのですが、
あれ、実はちゃんとしたJIS規格があるのです。
一般には、材料として
【材料】(ざっくりこんくらい)
セメント : 2割
骨材(砂利): 4割~5割
砂 : 3割~4割
水 : 2割弱
薬品 : 少々
※プラスると10割超えますが、水は乾燥して抜けるので細かい事は気にしないですすめます^^;途中で固まらないようにうんごろ回しながら走っているのです。
何をJIS規格として決めているかというと
硬さ・柔らかさ・骨材(砂利サイズ)・セメント種類の大きく4つになります。
硬さとは、文字通り固まった時の硬さを表します。たとえばスカイツリーの様な建物を作るとして、土台部分にかかる重量は、上物の重量を考えると相当な硬さが必要になり、上の階へ行けば行くほど、硬くなくてもいい訳です。
柔らかさとは、施工にかかる作業にひっかかります。たとえば型枠にコンクリを流し込む際に、100gの小麦粉を100ccの水で溶いたものと1リットルの水で溶いたものでは、当然ドロドロ感が違い、流し込み易さが違います。基本、柔らかさの決め手は水になりますが、水を大量投入すると、コンクリートの強度(硬さ)が弱まってしまいます。補うためには、単価の高いセメントが必要です。なので、水は最小限にして調合するのが基本(配合)となっています。
骨材(砂利の事で、専門ではそう呼びます)は、一般に砂利をふるいのにかけた目の大きさで、規格では、20mm・25mm・40mmが使用されます。鉄筋の目が細かいと当然小さい物を選ぶ事になります。また先の「小麦粉を」で考えれば分かるのですが、ドロドロのコンクリでは、40mm骨材を使用すると、セメントが固まる前に、砂利が下の方へ落ちてしまい品質の均一化が図れず、脆い部分が出来てしまったりするのです。
セメント種類:これはあんまり考えなくて大丈夫ですw
一般には、そうですね(´・ω・`)家屋土台だと2階建築でJIS規格表示だと
ベタ基礎部分で : 18-8-40-BB
立ち上がり部分で: 24-12-25-BB
って所でしょうか。
【ベタ部分の説明】
18(硬さ)1平方センチメートル当たり約180kgの重さに耐えます(国際規格がニュートン単位の為18と今は表記される様になりました)
8(スランプ)左写真の機材で図ります。これはJISで義務付けられており、MS家様でも実際にミキサー車が来た時には、現地でコンクリート業者が計測しているはずです。30cmのコーンに生コンを詰め詰めして、スポンと引き抜き、デローンと垂れ広がる具合が8cmで±2cmくらいが基準範囲となります。
40(骨材)ベタ基礎なんで40mmサイズの砂利で十分ですね(´・ω・`)
BB(セメント種類)高炉スラッグセメントと言います。通常はNセメントというのもあるのですが、強度がさほど変わらずNセメントよりコスパが良いのでこちらが良く使われます。
混和剤(添加剤)いろんな種類があります。MS家様ですと、寒波影響もありましたが「凍結防止剤」や、水を入れずに柔らかくする「流動化剤」(水溶き片栗粉みたいなモノ)なんかがあり、必要に応じて入れます。ただし、少量でも単価が高いのが難点です。
ベタ基礎部分は、さほど強度や柔らかさが必要ではありません。立ち上がり部分は少スペース(面積)で、上物の重量を支えなければいけない事を考慮すると、場所により、規格(硬さ・柔らかさ・砂利の大きさ)の異なるコンクリートを使用する必要性が少しだけ理解して頂けたかと思います。
ちなみに3階建てだったり、2階部分にコンクリ利用する場合は
21-15-25or20-BB になったりしますね。
(強度は落ちてもだいじょぶ・コスパと施工性からちょい柔らかめ)
中には配合表を公開してるとこもありますよ。見てもアレでしょうけど^^;
http://kita-hyogo.com/data/haigou_toyooka.pdf
しゃて(´・ω・`)本題へ
単純懸念点だけ書いちゃいます。これは問題ない場合も多く、「後で追記する一点」を除き、工務店様を否定するものではありません。重ねてご了承下さい。
しょの1ベタ基礎と立ち上がり
ベタ基礎と立ち上がり部分は、別に施工された様ですね。これは工法として問題はないのですが、太丸部分を見ると基礎との接合がうまくいってない可能性がある箇所が散見されます。もちろん鉄筋やその他の内部部材で問題がなければ良いのですが、先の「砂利が下に溜まる」状況になっていると、そういった箇所が脆くなっている可能性があるのも事実です。
しょの2ベタ基礎の水平取り
雨上がりでしょうか。ベタ基礎部分に水が溜まっています。これは「完全水平」もしくは、傾斜施工による水溜まりを防ぐ工法が取られていないのではないか?という懸念があります。 床下の最終形がわかりませんので、これ以上の言及は出来ない所ではありますが、歯に衣着せずに言わせていただければ「ベタ基礎の塗り具合も一見して甘い」です。
しょの3型枠からの水漏れ跡
型枠からの水漏れ跡が若干見られます。本来であれば、これは
基本的に無いハズのものなのです。
先に述べた通り、ミキサー車で運ばれてる途中は「半製品」で、固まって始めて「製品」となりますが、一般にJIS規格を満たしているものであれば、固まる段階であの様に「型枠から水が漏れ出る」様には配合されていないのが普通です。
緑枠の部分にも見られますが、発泡剤などの混和剤の影響ではなく、立ち上がりの全体的なコンクリの色合いと仕上がりを見ると、ムラがあるように見受けられます。
絶対に!やっちゃいけない事
JIS規格上で禁止事項があります。それは
現場加水
というものです。 ミキサー車でうんごろ運んで現場に行くと、現場土方のおっちゃんは
「これ硬ぇーよ。作業がしづれぇ」で文句を言います。それに対し、ミキサー車の運転手が、現場で生コンクリートに水を加えて柔らかくしてしまうのです。これは、知っていながらの暗黙の了解として現在も多くの現場で行われている事実です。俗に「シャブコン」と言われます。これにより、
・JIS品でなくなり強度は保障されず必ず落ちる
・立ち上がり施工などでは砂利が下に溜まり易く品質のバラ付きが出る
・混和剤の効果が薄れ本来の凍結防止などの効果がなくなる
などの弊害が出ます。
もし。万が一。MS家の基礎工事中にミキサー車来て「荷卸し前に」運転手のおっちゃんがミキサードラムに水を入れる所を見ていたのだったら(´・ω・`)一言言っておいたほうがいいかもしれませんね。
(帰りの空きドラム内洗浄用の水タンクをミキサー車は標準搭載しています)
ちなみにコンクリ会社は、水入れる前のサンプル取って(これも義務付けられています)「ウチの製品に問題はありませんでしたよ」を確保しています。
と(´・ω・`)まぁ
最近は自主規制もあり、シャブコンの可能性は低く、また雨or雪中の施工では、写真の状況が起こりうる事も十分で一概には言えません。震災以降、強度に関しても割り増し施工されているので、万が一の若干不備があっても、問題がない事の方が多いです。
また、建築士さんに文句を言ってもあの方は設計書を書いてるだけなので、現場監督に問い合わせねば分からぬ事象。緑太丸部分を見て見て、砂利がごっつり塊になっており、手でボロボロ崩れる様でない限りは、何とも言えません。
おっちゃんが写真見て、余計な事を言って心配かけたかもしれませんが
(´・ω・`)そこはご容赦くださいませ。
以上、写真をみての感想でした(´・ω・`)(まる)
さらに余計な一言を言ってみる
火災保険を考慮された様ですが、もし土地取得が昨年度の場合で、土地の引渡しがすでに行われていた場合、今年支払うの固定資産税納付に影響される場合があります。
場合によっては特例控除などがある場合もありますので、通知書がきたら窓口に問い合わせてみるのもいいかもです。