あをぎりの小さなおはなし

つれづれなるままにその日暮らし…

【その他】あをぎりが友達のわんこを躾けた?はなし

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 こんにちは、(´・ω・`)あをぎりです。

 ノートからテキスト起こしてて、ちょいと自分の昔話も思い出しました。
 最近のわんこは割りと優遇されてたりはするなぁ、と思った時、自分にもちょっとしたエピソードあったなと…

 あと、今日予定だった「にゃんこ話」をちょい書き直ししてたのですが、文脈、文意の書きなおしてたら、(@゜Д゜@)まだ時間かかりそう。
 申し訳ないとは思いつつ、急遽別件のこいつに差し替え。そういう事でテーマは「その他」にして差し替え改訂版ですが、

 最初に書いておきます。絶対にマネしないでください!

 昔の常識今の非常識どころか『繰り返す!これは訓練ではない!』レベルの内容です。

 ※暴力的シーンが含まれます。R指定はないですがNGな方はスルーしてください。
 ではでは。はじめまーす。

ムース君の事

 あれは、まだ平成でなくって。昭和のコロのお話です。(年がばれます)
 例によってこの辺は田舎なので、自分が小学生だった当時、犬を飼ってる人がいても、半分以上はMIX犬でした。


 一軒屋での番犬、雑種、中型犬が多く、愛玩の室内犬はほとんどおらず、トイプーやら、ミニチュアダックスやら、ましてやチワワなんて、そんなのはお金もてぃの家にしかいませんでした。
 いても、当時の流行りは、ポメかマルチーズ、テリア系だったと思います。

 生き物好きだった父が、あらゆる生き物を飼っていたため、物心ついた時には、自分の家にも雑種犬が2匹いて、ちゃんと家族同様にかわいがっていました。
 なので、犬の行動や本能的な動作なども、自然にはわかっていたと思います。
 もう少し幼少な時には、ムツ○ロウさんの動物王国!なんて番組もしょっちゅうやってた、そんな時代です。

 

 そんな中の、ある日の土曜日のことです。
 当時の小学校は土曜半ドンで、週休2日などではなく、土曜日の授業は午前中で終わります。
 学校が終わった後は、一旦家に帰って昼ごはんを食べ、友達の所へ遊びにいくのが、当時の小学生ではごく普通のコトでした。
 そんな訳で、Y君家に遊びに行き、ゲームしたりと遊んでいると、お庭にいたY君家の犬が、急に吠えまくるのが聞こえました。

 

「何あれ?どうかしたん?」
 Y君に聞いてみると。

「ああ。母ちゃんが多分ムースに餌やってる」
 よく聞いてみると、Y君家の家族のうちY君もお父さんも大丈夫なのに、なぜかお母さんだけが、エサを持っていく時に吠えまくられるの事でした。
 エサを出す時に、何度か手を噛まれたこともあるとか。

「ははーん(・∀・)」
 ピンときたあをぎりは、すぐさまY君に言いました。
「ちょっとムースに会わせなはれ!」

 

 Y君家のお庭に行くと、見慣れない人を見たムースは、予想通りといいますか、あをぎりに向かって吠えまくります。
 ムース君、白い雑種犬。サイズは中型でした。

「悪いけど、ちょいと手はださんといてね」
 Y君に言ってから、ムースに近づくと、つながれた鎖一杯にこちらに向かってきて、ひっきりなしに吠えたてます。
 あをぎりは、更に「ムース。ムース」と呼びかけながら、ムースに手が届くギリギリの所まで歩いていきました。
 ムースはますます吠えたてます。

 

『ほむ(´・ω・`)やっぱりコッチのパターンか』
 あをぎりは思いました。
 状況にもよりますが、Y君が近くに一緒にいるこの状態で吠えまくるのは、『ビビッっている』か『ナメられれている』かのどちらかです。
 ビビっている場合は、近くまで寄って行った場合、後ろに下がって安全圏で吠えるので、この場合は、お母さん同様に『ナメられていた』訳ですね。
(自分の縄張りから出ていけ!と)

 あをぎりはしゃがんで、ムースとの目線をあわせました。
 目の前に吠えまくるムース君のお顔がみえまする。
「(まぁまぁそんなに吠えて)ムース。そんなに吠えるもんじゃねーぞ」
 そうなることは判ってましたが、あをぎりは左手をムースのほうへ伸ばしました。

 

(ガブッ)

 

「あかり!」
 後ろでY君の声がします。
「ああ、だいじょぶだいじょぶ。気にしないで」
 Y君を制してから、ムースに向かいなおります。
 あをぎりの左手は、ムースの下あごをしっかりと握っていました。

 

「おまえ。今、噛んだよね?」
 あをぎりは、ムースの下あごを握ったまま目を睨んで言いました。
 ムツ○ロウさんであれば、トラに噛まれてても、手を喉の奥に突っ込んで「よーしよし」とでもしたのでしょうが、あをぎりは違いました。

 

「今、噛んだよね?」
 睨んだままもう一度いいます。

「…おまえは。一体…誰の手を…。噛んどるんじゃぁああ!」
 左手は下あごを握ったまま、あをぎりの右こぶしは唸りをあげ、ムースの左テンプルへ鉄拳を叩き込みました。
 ムースは「ギャイン!」と一声あげ、1m弱くらい吹っ飛んだ後、犬小屋の中へ逃げ込みました。

 

「あかり、血が出てる!」
 Y君叫びます。
 殴った拍子に切れたのか歯でひっかけたのか。これまた、判ってましたが、左手からは少し血が出てました。
「だいじょぶだいじょぶ。問題ないない。まだあるけど、手ださんといてね」

 あをぎりは歩いて犬小屋前まで行き、しゃがんで中を覗き込みました。
 ムース君、戦意喪失して(((((( ;゚Д゚)))))でこっち見てますが、まだ終わりではありません。

「ムース。出ておいで」
 当然でてきませぬ。
 しょうがないので、鎖をひっぱって嫌がるムースを力ずくで引っぱりだします。

 ムース君の尻尾は、後ろ足の間にキレイにしまわれていました。
 尻尾がこうなので、ほぼ格付けは終わってますが、言うコトきかないってことはもうワンアクション必要です。
 あをぎりは、ムースの首輪を右手で持つと、まだ血の出ていた左手をムースの口元へ押し付けました。

 

「ほら。噛めよ」
 ムース君、顔を一生懸命背けて、目だけこっち見てます。

「噛めって言ってるだろ!」
 あをぎりがそう言っても、ムース君は顔を背けたまま、口を固く閉ざします。
 上唇がびろーんってなってましたが、押し付けてたせいで、歯の間から血が入ったのか、1、2度舌だしてペロッとしてました。

 しばらくしてから、あをぎりは左手をムースの口から離しました。
 右手はまだ、首輪握ったままです。
 そっぽむいてたムースの顔を左手で正面を向かせ、目と目をあわせていいました。

「わかった?」×数回。
 左手離しても、ムースはあをぎりの目と顔を見るようになったので、今度は本当に、頭をなでてやって「よし!」って言って、右手を首輪からはずし、左手に付いてた血は半ズボンでちょいと拭いてから、今度は両手で顔と頭をわしわしと撫でてやりました。
 ひとしきり撫でてやってから、あをぎりが言います。

 

「ムース。お手!」×数回後。
 ムースの左手が上がります。

「おかわり」
 右手が上がりました。
 後ろみたら、Y君がポカーン( ゜Д゜)とした顔でこっちみてました。
「お手とおかわりは、父ちゃんにしかやらねー」
 Y君から、あとで聞きました。

 

「Y。母ちゃんにエサもってくるよーに言って」
 あをぎりは言いました。最後の仕上げです。
 案の定、お母さん現われると、ムースが「ウー」とうなり声を上げます。
 あをぎりは、ムースの横にしゃがんで座らせると、また首輪を右手で持ち動けないようにしました。

「吠えるな。吠えるなよ」
 ムースに言い聞かせます。

「おばちゃん。怖がらないでこっちきて、エサ置いたらムースの頭を撫でてやって」
 あをぎりは言いました。

 お母さん近づくと、ちょいとムースの「ウー」がひどくなります。
『ふむ(´・ω・`)まだまだじゃのぅ』
 しょうがないので、上下自覚の足りてないムースの頭を、首輪ごと地面におしつけました。

「エサ置いたら、頭なでてやってね」
 実際には、水の入ったエサ入れでしたが、お母さんは、ムースの前に置いて頭なでます。
 それでも、まだまだな雰囲気だったので、最終手段で左手でムースの鼻っつらを鷲づかむと、右手は首元を抱きかかえるようにして、ムースをひっくり返して寝かせました。

 まず、あをぎりが全身、とくにおなか周りをなでまわします。
 お母さん、その光景みて、(゜Д゜) になってました。

「Y。頭とおなか撫でてやって。そのあと、おばちゃんも。怖がらないでね」
 最後は、3人でムースを撫でまくり、あをぎりが首輪握った状態でしたが、お手とおかわりもその場では出来るようになりました。

 

 次の日、Y君が、父ちゃんと母ちゃん連れて、我が家にやってきました。
「ウチの犬のことでケガをさせてしまい申し訳ない」
 と菓子折りを出され、説明めんどかったので「ころんでケガした」とついたウソが親にバレました()

 それよりも、「ムースがお母さんに吠えることがなくなった」そうで、そちらを喜ばれていたのが印象的です。
 その後、お母さんの言うこともきくようになったとか…。
 頂いたお菓子は、妹と奪い合いになりましたが、とてもおいしかったです。

 以上。ちょっとした、あをぎり昔のエピソードでした(´・ω・`)まる

 

あとがき

 このお話、セリフ他にちょっとだけ脚色はありますが、ほぼのんふぃくしょんです。

 犬の世界は上下関係です。犬同士の喧嘩の場合、負けてお腹を見せたら完全降伏です(本能)

 あをぎりは、売られた喧嘩を買って勝利しました。殴った段階では、自分に危害を加える人間から逃げただけなので、まだまだ。ちゃんと上下関係を示した上で、危害は加えないから言う事聞きなさいモードにして、この人たち(お母さん)もムース君より上だから、お腹みせて従いなさい。という、超強引なやり方です^^;

 また、犬は固体差によりますが、本能として群れの中で自分と同列か下の存在を作りたがります。この場合、下の標的がお母さんになってたんですね。(ムース君は早くエサをよこせ!と吠えまくっていた訳です)

 今であれば、犬の性格や個体差、ちゃんとした原因をみて、ちゃんと躾けて下さるトレーナーさんはたくさんいます。
 それに、犬と喧嘩するとか…もーちょっとやりようはあったとは思いますが…
 昭和の小学生がやったコトですし、ソコはお許しください(*ノノ)

 また、重ねて。躾のつもりが動物虐待になりかねないので「絶対に真似しないでくださいね」(もちろん自分ももうしません)

 

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